亀まとめ!生態や特徴は?飼育する時に必要なものや気をつけたい病気など徹底解説!

亀は万年と言われますが、実際の寿命は平均100年程度です。それでも脊椎動物で最も長生きな動物ですよ。住む場所によって特徴が違ったり、雑食だったりと意外と知られていない情報が多いのではないでしょうか。

この記事では亀の生態や特徴、飼育するときの注意点などについてまとめました。

 

亀ってどんな動物?

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亀は全ての種で胴体が甲羅であることが特徴な爬虫類です。亀は大きく分けて陸に住む種、水に住む種、水陸両方に住む種の3種類がいます。大きさは種によって大きく異なり、最小のもので全長およそ2cmほど、最大のもので全長およそ190cmほどです。小さくて飼いやすいミドリガメなどはペットとして人々に親しまれていますよ。

亀は長生きする種が多く、確実な記録では152年の飼育記録が残っています。長寿なことなどから亀は縁起の良いものとされることが多く、神話や物語、言い伝えなどによく登場します。中国やインドでは神獣として扱われてきました。

 

亀の生態は?

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亀の生態は主に陸と海どちらに住んでいるかで異なります。陸で生活する種を陸棲種(りくせいしゅ)、海で生活する種を海棲種(かいせいしゅ)といいます。

 

陸棲種

多くの陸棲種は河川や沼、池などの淡水域に住んでいます。陸棲種の亀は基本的に水辺の陸上で生活し、主に草を食べます。

活動する季節は主に春から秋で、冬場は土や落ち葉、池の底の泥に潜って冬眠します。冬眠中は体の代謝を極端に落とし、餌を食べません。ただ、亜熱帯や熱帯に生息する亀は冬眠しません。

春に冬眠から覚めると繁殖期を迎え、交尾が終わると1ヶ月程で産卵が行われますよ。産卵から3ヶ月ほどで卵はかえり、子亀たちは活動を始めます。

 

海棲種

海棲種の亀は基本的に海の中で生活しますが、ほとんどの種が肺呼吸で、呼吸をするためにたまに海面に顔を出します。また、産卵の際にも砂浜に上陸しますよ。

ただ、冬眠中の亀は総排出腔でガス交換を行うことで、水面に上がらない場合もありますよ。ただ、種によっては冬眠しない場合もあります。

海棲種の中では肉食が多いとされていますが、主食は種によって異なります。実は海棲種の生態はまだ明らかになっていないことも多いのです。

 

亀の特徴は?

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甲羅は何でできているの?

亀の甲羅は主に肋骨が変化してできたといわれる「骨甲板」と鱗が変化してできたといわれる「角質甲板」で構成されています。

陸棲種の甲羅はドーム状になっているものが多いですが、海棲種の甲羅は水の抵抗を減らすため平らな形になっていますよ。

 

視力が鋭い?

亀は視力がよく、色を見分けることもできるといわれていて、特に夜目がいいと考えられていますよ。

 

脱皮するの?

亀は水棲種・陸棲種ともに脱皮しますよ。一気に全部脱皮するわけではなく、鱗の小さい部位から脱皮します。

 

亀の寿命は?

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ゾウガメ類などは脊椎動物で最も長寿

種によって差はありますが、亀の寿命が短い種でも20~30年といわれています。一般にゾウガメ類は寿命が長く、野生でも寿命が100歳以上と推測され、脊椎動物の中では最も寿命が長いといわれています。

確実に確認されている飼育記録では152年間が最長記録とされています。ただ、捕獲時に30~50歳と推測されていたので、180~200歳まで長生きしたのではないかと考えられています。

 

亀を飼いたい!必要なものは?

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亀を飼うのに必要なもの

  • 水槽
  • 床材
  • フィルター
  • 紫外線ランプ
  • シェルター

水槽

飼育するうえで欠かせないのが水槽です。選ぶときに注意したいことは、大きさです。目安としては、亀の大きさの三倍程度です。特に、子亀は予想以上に成長するので飼い始めは大き目の水槽を選ぶことをおすすめしますよ。

 

床材

亀を飼育する際には水場だけではなく陸場も必要です。陸を作るための床材は、自作するか専用の床材を飼うことをおすすめします。

ペットショップには亀飼育用の専用床材が売っています。亀のサイズに合わせたものを選んであげてくださいね。ただ、専用の床材は少し高めなので、100円ショップなどで人工芝を買って自作するという方法もありますよ。

 

フィルター

フィルターは水をきれいにするために必要です。水が汚れすぎると感染症にかかってしまったり、悪臭の原因にもなってしまうので気をつけてくださいね。フィルターは水槽の大きさや水の量に応じた商品が販売されているので、家の飼育環境に合わせて選ぶと良いですよ。

 

紫外線ランプ

亀などの多くの爬虫類は骨や甲羅を作るのに必要なカルシウムを吸収するため、ビタミンD3を体内で生成しなければなりません。そのビタミンD3の生成には紫外線を浴びることが必要不可欠なため、紫外線ランプが必要です。亀が健康を維持するために必要なものなので、必ず用意してあげてくださいね。

 

シェルター

シェルターは隠れ家のことですよ。シェルターを使うことで亀のストレスを和らげることができます。シェルターは亀が全身を隠せるものを選んであげてくださいね。ものによっては陸場になるものもあるのでおすすめですよ。

 

亀を飼育する!温度管理はどうすればいい?

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水温

種にもよりますが、亀を飼う際に水温は24~29℃が最適だとされています。最適な温度より低いと食欲が落ちたり動きが悪くなったりしますが、高すぎても熱中症などにかかってしまう恐れがあります。

水槽は温度が変わりにくいところに設置することをおすすめしますよ。水温を最適に保つのが難しい場合、亀用のヒーターをペットショップで購入してあげてください。

 

気温

気温は室温で28~32℃が最適だとされています。ただ、亀は陸場で体を温めたり甲羅を干したりするため、陸場の一部に「ホットスポット」という場所を作る必要があります。

ホットスポットは30~35℃の温度が最適とされていて、保温電球やセラミックヒーターなどを照明器具に装着して作ることができますよ。

 

亀を飼う!どんな餌を与えればいい?

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亀の餌は?

亀は基本的に雑食なので、市販の餌でも動物質・植物質の両方をバランスよく与えてあげてください。特に子亀の場合、甲羅の形成にたくさんのカルシウムが必要なので乾燥川エビなどを餌に混ぜてあげることをおすすめします。

市販の亀用餌以外におすすめの餌

  • 動物性の餌(湯がいたササミ、ハツ、レバーなど)
  • 植物性の餌(にんじん、かぼちゃ、小松菜、りんご、バナナ、水草など)
  • 釣り用でない生き餌(コオロギ、ダンゴムシ、ミミズ、ミルワーム、赤虫など)

 

あげてはいけないものは?

亀にあげてはいけないもの

  • 釣り用の生き餌
  • パン類
  • 乳製品
  • 加工食品
  • 刺身
  • 他の動物の餌

上記にあげたものは塩分・脂分・調味料・添加量が多く含まれるため亀にあげると消化不良などを起こす恐れがあり、危険です。

 

亀の飼育で気をつけたい病気は?

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内部寄生虫

内部寄生虫に寄生されると、普段は変わりないように見えることが多くても、病気にかかった時やストレスの増加時に一気に様々な症状が出る場合があります。

特に野生の状態で捕まえてきた亀は寄生されている可能性が高いため注意が必要です。寄生しないためには飼育環境を清潔に保ち、餌や栄養に気を使うことが大切です。

症状 食欲不振、元気消失、痩せてくる、下痢、腸閉塞、貧血など、様々
治療 動物病院にて検査後、投薬による治療

 

ダニ

床材や外部からの侵入によって亀にダニが着いてしまう場合があります。

ダニに噛まれて血を吸われてしまうと感染・アレルギーの発症などの可能性があります。定期的に水槽をチェックしてダニがいないか見てあげてくださいね。発見した場合は食酢を水で薄めてかけたりすると駆除できますよ。

症状 食欲不振、貧血など、様々
治療 熱したピンセットで駆除、消毒

 

卵詰まり

卵詰まりはメスに特有の病気で、産卵するはずの卵が体の中に停滞してしまう状態のことを指します。亀は無精卵を産むので、水槽の中にオスがいなくても発症することがあります。

症状 食欲不振、衰弱
治療 動物病院にて促進剤治療か手術による治療

 

亀をベランダや庭で飼う時に気をつけることは?

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屋外で飼う場合は亀の安全確保と水温・気温管理が重要

屋外飼いは温度管理や水温管理などの飼育環境が実現できない場合はおすすめできません。厳密な水温・気温管理は難しいので日陰を作ったりすることでうまく調整してあげてくださいね。

屋外飼いしたい場合は亀の脱走防止とカラスなどの天敵から守るためにも飼育ケースを頑丈にし、網などを貼る必要がありますよ。

 

亀とのんびり過ごす

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飼うのに少々手間がかかる亀ですが、のんびりとした亀を見ていると癒されますよね。

仕事や学校などで疲れた時には、亀を眺めてのんびり過ごして癒されるのもいいですよね。しっかり飼育して、一緒に長生きしていきたいですね。