日本では神話の時代から馬が存在していたとされますが、実際は弥生時代の末期ごろに大陸からやってきたとされます。
馬の寿命はどれくらいなのでしょうか、また寿命に影響するような病気はあるのでしょうか。
この記事では、馬の寿命やかかりやすい病気に関してまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
この記事でまとめたこと
馬の寿命は?伸ばす秘訣は?
馬の寿命
- 20~25年
馬の平均寿命は20~25年です。
馬の年齢は馬齢と呼ばれ、人間の年齢に当てはめる場合は「馬齢×4」で計算しますよ。人間でいう80~100歳なので、かなり長生きする動物だといえますね。
ちなみに、ギネスブックにも載っている世界最高齢の馬はイギリスの「オールドビリー」で、62歳という記録を持っていますよ。
馬の寿命を延ばす秘訣
寿命を延ばす健康管理の一つに、歯のケアが挙げられます。
馬に限った話ではないですが、野生動物は歯がなくなれば餌を食べることができなくなるので死んでしまいます。そのため、歯のケアをしてあげることが長生きに繋がる秘訣だということができますね。
馬がかかりやすい病気は?
馬がかかりやすい病気
- 疝痛(せんつう)
- ノド鳴り
- ナイラ
- 熱発
- 鼻出血
- ソエ
- 跛行(はこう)
- 屈腱炎(くっけんえん)
- ケイジン帯炎
- 裂蹄(れってい)
- フレグモーネ
- 骨折
- 挫跖(ざせき)
疝痛(せんつう)
人間で言う「腹痛」と同じで、内臓疾患からくる激しい腹痛のことを指します。
便秘が原因でなる腹痛の「便秘疝」、食べ過ぎによる「過食疝」、死亡率の高い「変位疝(腸ねん転)」などがありますよ。
ノド鳴り
「喘鳴症(ぜんめいしょう)」とも呼ばれます。
喉の神経がマヒした事で咽頭口が狭くなり、呼吸のたびに「ヒュウヒュウ」「ゼイゼイ」と音が出る状態のことをいいますよ。
ナイラ
ナイラは、腺疫菌感染を原因とする感染症です。
人間でいう風邪とほぼ同じで、リンパ腺が腫れて発熱したり咳や鼻水がでます。1~2週間で自然に治ることが多いですが、他の病気を併発して悪化することもありますよ。
熱発
人間でいう「熱が出た」状態と同じで、風邪や病気が原因ということがほとんどですね。
競走馬の場合、熱発があるとレースに出走することはできません。
鼻出血(びしゅっけつ)
鼻出血は、外傷性と内因性の2つがあります。
打撲などが原因の外傷性は治りも早いですが、毛細血管の破裂や肺出血による内因性は治りが遅くなりますし繰り返し鼻出血を起こすこともあります。
ソエ
管骨骨膜炎やムコウズネ・ムコウゾエなどとも呼ばれます。
管骨(第3中手骨)の前面が炎症を起こす病気で、若い馬に激しい運動をさせたときに発症しやすいですね。
初期であれば運動を減らし患部を経冷やす事で治癒しますが、重症化すると腫れや痛み・跛行を併発します。
跛行(はこう)
跛行は、馬の歩き方がおかしい状態です。
原因として、骨・腱・関節・筋肉・神経などの病気や異常が疑われますよ。
屈腱炎(くっけんえん)
屈腱炎は、エビハラやエビとも呼ばれます。
前足が炎症を起こしエビのお腹のように腫れる病気で、完治が難しく再発をくり返しますよ。競走馬の引退の原因になることも多いです。
ケイジン帯炎
ケイジン帯炎はナカスジとも呼ばれ、足の下のほうにある球節のまん中が腫れる病気です。
競走馬にとっては致命的な病気で、屈腱炎と並んで競走馬引退の原因になることが多いですね。
裂蹄(れってい)
蹄病の一種で、裂蹄はひづめの外側が割れた状態です。
冬などの乾燥しやすい時期に発症しやすいので、競走馬だと常日頃から蹄油を塗るなどの対策がとられていますよ。
フレグモーネ
フレグモーネは急性の化膿性疾患です。
皮膚などの小さい傷から細菌感染して、短時間で腫れと激しい痛みといった症状が出てきますよ。
骨折
馬は体重が重いので脚が1本でも折れると他の脚に折れた脚の分の負荷がかかってしまいます。
最悪の場合、蹄葉炎を併発して歩けなくなってしまうので安楽死の処分をとることが多いですね。
挫跖(ざせき)
挫跖は、かかとの底が炎症をおこしている状態をいいます。
後肢の蹄の先端を前肢の蹄底にぶつけた時や、石などの硬いものを踏んだ時などに発症しやすいですね。
馬の安楽死
重度の骨折などで治る見込みのない馬に対してとられる処分が、安楽死です。
残酷な気もしますが、骨折の痛みや後に併発する病気の苦しみから馬を解放する苦渋の選択でもありますよ。