ボアコンストリクターの繁殖まとめ。交尾や産卵の時期、幼ヘビは?

ボアコンストリクターは別名「アカオボア」と呼ばれるボア科のヘビです。人気が高く、愛好家には「ボアコン」とも呼ばれますよ。大型のヘビで、最大では540㎝にもなります。体色は生息域によって赤茶色、緑色、赤色、黄色などさまざまですよ。

ボアコンストリクターは卵は産まず仔ヘビを出産しますよ。今回の記事ではボアコンストリクターの交尾や出産、幼蛇といった繁殖に関することをまとめました。

 

ボアコンストリクターの繁殖、交尾の特徴は?

ボアコンストリクター1

交尾の特徴

  • 生後2~3年で繁殖可能
  • 繁殖期は乾期の4~8月

ボアコンストリクターのオスは、生後14~18ヶ月で、体長が120㎝になると繁殖が可能になります。メスは生後3年で、体長が180㎝、体重が3.6kgというのが繁殖が可能の目安になりますよ。繁殖の成功率を上げるために、生後4年まで待つことをおすすめします。

繁殖期は、乾期の4~8月です。一夫多妻制で、オスは繁殖期に複数のメスと交尾しますよ。

飼育下での繁殖には、メスの餌を増やす必要がありますよ。メスは妊娠中に餌をほとんど食べず、たくわえた栄養だけで胎内に卵を作ります。十分に体重が増えていないと、メスは栄養を卵に取られて、体が弱り切ってしまいます。栄養のある卵ができないと、卵の中での仔ヘビの成長にも影響が出てしまうことがありますよ。

飼育下では10月ごろからケース内の温度調整を行います。夜になったら温度を下げて、冬を経験させます。

冬を経験させてから3~4週間後、オスをメスの施設に入れます。オスがメスに興味を示さない時もあります。その場合は一度オスを取り出して、5~7日後にもう一度メスの施設に入れてみましょう。すぐに交尾することもあれば、交尾まで数週間かかることもありますよ。交尾は数分から数時間ほど続きますよ。

 

ボアコンストリクターの繁殖準備は?

ボアコンストリクター5

事前準備

  • 水の容器の片づけ
  • 仔ヘビを入れるケース
  • 仔ヘビの体を拭く用意

妊娠したメスは、出産の1~2日前になると、ワックス状の便を出します。飼い主さんは排便の様子をまめにチェックしてくださいね。

ボアコンストリクターの飼育には、水が欠かせませんね。そのため大きめの容器に、水を入れる必要があります。しかし出産の直前には、仔ヘビがおぼれてしまわないように水の入った容器を外に出すと良いですよ。

プラスチック製の植物のツルを水の入った容器に入れておくのも良いですよ。仔ヘビが水に入ってしまっても、ツルを伝って外に出られるようになります。100円均一の造花コーナーで売られているもので十分ですよ。

仔ヘビが産まれたら、メスの下敷きになって仔ヘビが押しつぶされるのを防ぐために、用意したケースに素早く1匹ずつ移します。ケースはプラスチック製のシューズケースなどがおすすめですよ。

仔ヘビを移すときには、温かいお湯とペーパータオルを用意します。ぬるま湯で湿らせたペーパータオルで1匹ずつキレイに拭いてから、ケースに入れますよ。

 

ボアコンストリクターの出産時期は?

ボアコンストリクター2

出産まとめ

  • 時期:交尾から4ヶ月後

出産時期

メスは4~8月の繁殖期に妊娠してから、4か月後に出産します。妊娠期間は生息域の気温によって変わりますよ。気温が低いと、妊娠期間は4か月以上になります。

野生下における出産場所は不明です。

妊娠中のメスは餌を食べなくなります。飼育下では、2週間おきにいつもよりも小さいサイズの餌を与えますよ。

ボアコンストリクターは、胎内で卵をふ化させて出産する「卵胎生」です。メスは1回に、10~60匹もの仔ヘビを産みますよ。平均すると16匹ほどです。

 

ボアコンストリクターの幼蛇、餌や成長スピードは?

ボアコンストリクター3

幼蛇の餌

  • カエル
  • ネズミ
  • トカゲ
  • マウス

成長スピード

  • 生後3~4年で1.8~3m

幼蛇の餌

幼蛇は、自分の体の大きさに合ったえものを食べます。カエルやネズミ、トカゲなどですね。体は急速に大きくなるので、だんだんと小鳥や小型のほ乳類に変わっていきます。

飼育下では、成長に合わせた大きさのマウスを与えます。

 

幼蛇の成長スピード

生後すぐは、40~60㎝ほどの大きさですが、生後3~4年で、1.8~3mほどに成長しますよ。25年前後の寿命がありますが、体は成長し続けます。

 

その他、幼蛇の特徴

幼蛇は木の上で生活しています。成長するにつれ、地上で生活するようになりますよ。

 

寿命は40年?

ボアコンストリクター4

ボアコンストリクターは日本にも輸入されており購入可能ですが、特定動物に指定されているので飼育には自治体の許可が必要ですよ。許可を得るためには、個体にマイクロチップを埋め込むなどいくつかの条件をクリアする必要がありますね。

きちんと飼育することができると、25~40年は生きます。個体差もありますが、おとなしい性質のヘビですよ。大型なので初心者向けとはいえませんが、ヘビの飼育になれてきたら飼ってみたい品種ですね。