アカモズの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

アカモズは、スズメ目モズ科モズ属に分類される夏鳥です。

赤茶色の背中と白いお腹のコントラストが綺麗なモズ類の鳥で、九州や南西諸島に渡来し繁殖しますよ。

この記事ではアカモズの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

アカモズの特徴は?

アカモズ5
大きさ 20cm
外見の特徴 オスとメスは同色
赤茶色の体上面
白い眉斑
かぎ状に曲がった黒いくちばし

アカモズの大きさは全長20㎝ほどでスズメよりもやや大きめです。顔つきや体型はモズに似ていますが、やや体が細めですよ。

オスは頭頂から体上面にかけてとしっぽが赤茶色で、胸からお腹にかけては薄いクリーム色、脇は淡いオレンジがかった褐色をしています。

白い眉斑と黒い過眼線が額で繋がっているのも特徴的ですね。黒いくちばしはかぎ状に曲がっていますよ。

メスは全体的に淡い色で、額から眉斑の白色部がやや広く、腹から脇にかけて褐色の波模様があります。

 

アカモズの生態は?

アカモズ3

生態

  • 肉食性
  • 繁殖

肉食性

アカモズの食性は肉食性です。

木や電線の上から獲物に襲い掛かかるフライングキャッチをして「昆虫類」「節足動物」「両生類」「爬虫類」「小型の鳥類」「小型哺乳類」などを捕食しますよ。

捕らえた獲物を木の枝等に突き刺す「はやにえ」をしたり、木の枝の股に挟み獲物を貯めたりする習性もあります。

モズに比べると、「飛んでいる昆虫」や葉の上の「昆虫」を捕らえる事が多いですね。

 

繁殖

アカモズは繁殖期になると番(つがい)で縄張りを持ち、低木の茂みや「カラマツ」「アカマツ」などの高さ1~3mほどの枝に営巣します。

木の根・皮・葉・ビニール・布きれなどを使って椀型の巣を作りますよ。

一腹卵数は4~7個で、約14~15日のメスによる抱卵を経て孵化します。ヒナはおよそ14日で巣立っていきますよ。

 

アカモズの分布は?どこに生息している?

アカモズ2

アカモズは夏季に中国東部・ロシア北東部・朝鮮半島で繁殖を行い、冬季になるとインド・インドネシア・東南アジアの温かい地域へ移動して越冬します。

日本には繁殖のために北海道や本州東部に渡来し、本州西部・四国・九州へは渡りの途中に飛来しますよ。沖縄では冬を越える為に渡来する冬鳥として知られていますね。

開けた森林や林縁・草原などに生息していることが多いですが、生息地がモズと重なる場合にはモズの縄張りの間を縫うように生息しますよ。

 

アカモズの鳴き声は?

アカモズ4

アカモズは、「ギチギチギチ」「ジュンジュンジュン」と濁った声でさえずり、「ツァ、ツァ」と地鳴きします。モズよりやや低い声で鳴きますよ。

鳴くときに「キィー」と鋭く長く伸ばす声を出さないという点で、モズと区別することが出来ます。

 

 渡りの時期を狙って観察しよう!

アカモズ1

アカモズは北海道や本州東部を除く地域だと、渡りの一時期しか観察できない鳥です。

生息数も減少気味ですが、開けた森林や林縁(林縁)・草原などであれば観察しやすいので渡りの時期を狙ってバードウォッチングを楽しんでくださいね。