コガモの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

コガモはカモ目カモ科マガモ属の鳥類でカモの仲間です。日本で生息するカモの中では最も小さいサイズで、ハトほどの大きさしかありませんよ。

この記事ではコガモの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

コガモの特徴は?

コガモ

大きさ

  • 34~38cm

外見の特徴

  • カモ最小種
  • オスとメスの違い

コガモは全長34~38㎝ほどの大きさでオスの方がやや大きめです。鳩と同じくらいのサイズなのでカモの仲間では最も小さい種類ですよ。

オスのコガモは鮮やかな色彩をしていますが、メスのコガモは茶色系の地味な色彩をしています。オスの頭は栗色で、目の周辺から首にかけてはダークグリーンをしています。

体はグレーで横に白い線が入っています。一方でメスは全体的に褐色をしていて黒褐色のまだら模様があります。日本に渡ってくる際にはオスもメスと同じように地味な色彩をしていますが、次第に鮮やかになっていきます。

地上に巣を作るとき、天敵に見つかりにくいような地味な体色をしています。

 

コガモの生態は?

コガモ

生態

  • つがいで渡来
  • 瀬沼や池、河川などに生息
  • 食性は草食性
  • 4~7月に産卵

 

つがいで渡来

コガモは日本でつがいを作り、春に北へと渡来します。北の地で繁殖を行うと再び冬を越える為に渡来してきます。

繁殖地に渡来する前に日本でつがいを作る理由としては、繁殖地に到着してからつがいを作ると繁殖するための時間が無くなってしまうからです。

つがいを形成する前にはオスはメスに対して盛んに求愛行為をみせますよ。

 

瀬沼や池、河川などに生息

コガモは繁殖期ではない時期には瀬沼や池、河川などに生息していて淡水域で観察されることが多い鳥類です。2~3月につがいを作り繁殖地へ渡ります。

繁殖期には河川や沼地の周辺などに生息しますよ。また都市部の小さな川や公園の池でも観察することができます。

 

食性は草食性

食性は草食性で河川や瀬沼などの水面から届く範囲にある藻や水草などを食べます。潜水は苦手なので、深い場所にある水草などは食べません。主に夜間に食事をしますよ。

 

4~7月に産卵

コガモは4~7月に平均8個ほどの卵を産みます。卵を温めて孵化するまで21~23日かかります。卵を温めたりヒナを育てる作業はメスのみで行います。ヒナは26~30日ほどで巣立ちをしますよ。

 

コガモの分布は?どこに生息している?

コガモ

コガモはユーラシア中部・北部および北米大陸中部・北部で繁殖します。冬にはヨーロッパ南部や北アフリカ、中近東、南アジア、東アジア、北アメリカ中部から南部へ渡り冬を越えます。

日本には冬鳥として日本全国で観察する事ができますよ。また、市街地の河川や公園の池などでも見ることができます。北海道や中部地方よりも北の地域では繁殖する個体もいますよ。

 

コガモの鳴き声は?

コガモ

コガモはオスとメスで違う鳴き声をしています。オスは「ピリピリッ」と鳴き、メスは「クゥェックゥェッ」などと鳴きます。オスの鳴き声の方がメスよりも澄んでいることも特徴の一つです。

 

上野で観察できます!

コガモ

コガモは日本全国どこでも観察する事ができる鳥類の1つで、冬を越える為に渡来する冬鳥です。コガモという名前の通りカモの仲間では最も小さいサイズのカモです。

都市部でも上野の「不忍池」などで見ることができるので訪れた際にはぜひ探してみてください。