コマドリはスズメ目ヒタキ科コマドリ属に属する野鳥です。「ヒンカララ」という鳴き声が馬の「いななき」に似ていることから、コマドリ(駒鳥)という名前になったと言われています。
この記事ではコマドリの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。
コマドリの特徴は?
大きさ | 14cm |
---|---|
外見の特徴 | オレンジ色の頭 |
灰色のお腹 |
コマドリは大きさ14cmほどの鳥です。スズメとほぼ同じ大きさですよ。
オスは頭部から上胸にかけてオレンジ色をしています。体上面やしっぽ、翼は暗いオレンジ色で、おなかは灰色ですよ。
メスはオスに比べ淡い色をしています。頭部から上胸、上面が暗いオレンジ色、下胸から腹部にかけては灰色になっていますね。
くちばしは黒く、足は薄いオレンジ色をしていますよ。
コマドリの生態は?
生態
- 低木や地表での捕食
- 暗がりを好む
- 繁殖
低木や地表での捕食
コマドリは動物食の鳥で、主に昆虫を食べます。低い木の上や地表にいる昆虫を捕まえますよ。
暗がりを好む
コマドリは亜高山帯の渓谷に生息するほか、斜面にあるササなどの下草が生い茂った針葉樹林や混交林にも生息しています。そのため、鳴き声は聞こえても姿が見られない、ということが多い鳥ですよ。
繁殖
コマドリは崖の下など、目立たない場所に木の枝や葉を使って巣を作ります。一度に3~5個の卵を産み、メスのみによる12~14日の抱卵期間を経て、ふ化しますね。ヒナはふ化後、12~14日で巣立っていきます。カッコウ属の「ジュウイチ」という鳥に托卵の対象とされることもありますよ。
コマドリの分布は?どこに生息している?
コマドリは夏になると繁殖のためにやって来る「夏鳥」として知られています。九州以北の山地や渓谷などに飛来し、繁殖をしますよ。
日本以外にもサハリンや南千島で繁殖し、冬になると中国南部へ南下して冬を越しますよ。
コマドリの鳴き声は?
コマドリは小型の鳥でありながら、「ヒンカラカラカラカラ」と力強く鳴きます。
江戸時代には勇壮な声だとして武士に好んで飼われました。またウグイス、オオルリとともに鳴き声の美しい三鳴鳥の一種とされて、1970年代まで盛んに飼育されていました。
コマドリの美しい鳴き声を守ろう!
日本三鳴鳥の一種とされているコマドリですが、開発による生息地の破壊によって生息数が減少しています。 いつまでもバードウォッチングの際に聞こえる、コマドリの美しい鳴き声を守っていきたいですね。