アカヒゲはスズメ目ヒタキ科コマドリ属に分類される野鳥です。漢字では「赤髭」と書きますが、これは「赤い毛」が取り違えられたことに由来していると言われていますよ。世界で日本にしか生息しておらず、世界的にも希少な鳥です。
この記事ではアカヒゲの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。
この記事でまとめたこと
アカヒゲの特徴は?
大きさ | 14cm |
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外見の特徴 | オレンジ色の体上面 |
アカヒゲは大きさ約14cmの鳥です。近縁種の「コマドリ」とほぼ同じ大きさです。
オスとメスで体の色が大きく異なります。頭からしっぽにかけての体上面がオレンジ色をしていることがオスメス共通の特徴です。メスはオスより少し淡い色をしています。
オスは喉から胸にかけてが黒くなっています。胸から下の体下面は白色をしていますよ。メスは胸に黒い部分は存在せず、胸から下は灰色をしています。
コマドリと間違えられた!?
コマドリとアカヒゲは姿が似ていて、慣れないうちは見分けるのが大変ですね。しかし、もっとややこしいのがそれぞれの種の名前です。
コマドリ属を表す「Erithacus」の後ろに種の名前が入りますが、アカヒゲの種名が「komadori」、コマドリの種名が「akahige」となっています。登録時のミスが原因と言われています。図鑑などで確認する際は、十分注意してくださいね。
アカヒゲの生態は?
生態
- 動物食
- 巣作りの天才
- 繁殖
動物食
アカヒゲの食性は動物食です。主な生息場所は常緑広葉樹林で、林の中で昆虫類やその幼虫、ミミズを食べます。そのため、地上で姿を見ることが多いですよ。
巣作りの天才
アカヒゲは「巣作りの天才」と言われています。2~3時間で巣を完成させますよ。巣はお椀状をしていて、枯れ葉やコケを組み合わせて作られます。
繁殖
アカヒゲの繁殖期は4~6月で、3~4月にペアを形成します。巣は「樹洞」と呼ばれる樹木の隙間や崖のくぼみに作られ、1回に3~5個の卵を1日に1つずつ産みます。
アカヒゲの分布は?どこに生息している?
アカヒゲは世界中で日本にしか生息していない鳥類です。日本でも生息場所が限られており、長崎県男女群島、種子島、トカラ列島、奄美大島、徳之島、沖縄県沖縄島(北部)などです。
季節によって移動しない「留鳥」に分類されるので、年間を通じてこれらの地域に生息していますよ。
アカヒゲの鳴き声は?
アカヒゲは「ピッ、クララララ」「ヒーヒララ」「ピー、ピョイ、ピョイ、ピョイ」などの節で、澄んだ美しい声でさえずりますよ。
日本にしかいない固有種!
アカヒゲは日本にしかおらず、国の天然記念物にも指定されています。生息域もかなり限られているので、もしアカヒゲが生息する地域へ行くことがあったら、ぜひバードウォッチングすることをおすすめします。