ライチョウの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

ライチョウはキジ目ライチョウ科に属する鳥です。日本では特別天然記念物に指定されており、長野県・岐阜県・富山県の県鳥になっていますよ。

この記事ではライチョウの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

ライチョウの特徴は?

ライチョウ2

大きさ

  • 37cm

外見の特徴

  • オスの目の上にある赤い肉冠
  • キジのような嘴
  • 爪先以外を覆う羽毛

ライチョウの体長は約37cmで、ニワトリのようなずんぐりとした体形をしていますよ。

オスの目の上には赤色の肉冠があり、興奮すると大きくなります。嘴は短くキジのような形状をしています。足は短めで、爪以外の部分には羽毛が生えていますよ。

また、夏と冬で羽色を変えることでも知られています。夏場になるとオスは頭から背中・胸にかけて黒褐色になり、お腹や翼の大部分は白くなります。メスはメスは頭から背にかけて茶褐色で腹や翼は白色です。冬場には、オスメス共に全身が白くなりますよ。

これは天敵に見つかりにくいようにするためであり、夏場は岩肌に紛れるように褐色に、冬場は雪景色に紛れるように白くなるのです。

 

ライチョウの生態は?

ライチョウ3

生態

  • 留鳥
  • 菜食
  • 繁殖

 

留鳥

ライチョウは季節が変わっても住処を移動しないで丸一年を同じ地域で過ごす留鳥です。

気温が著しく低下する冬場でも、それ以外の季節と同様に高山で暮らしますよ。

 

菜食

菜食であるライチョウは季節によって餌が違います。5~9月は「花の蕾」や「植物の芽」「木の実」などを食べますが、冬場には雪の中から常緑の植物を掘り出して食べていますよ。

普段は天敵を避けるためハイマツの中で生活していますが、朝や夕方は開けた場所で餌を探します。

 

繁殖

繁殖期になると番(つがい)になり、ハイマツの陰などに巣を作って産卵します。オスは縄張りを守るために、侵入してきたオスと激しい争いをすることもありますよ。

メスは1度の産卵で5~10個ほどの卵を産み、約3週間抱卵します。卵が孵化するとオスは縄張りを解き、メスが子育ての全てを行います。

 

ライチョウの分布は?どこに生息している?

ライチョウ1
ライチョウはユーラシア大陸や北アメリカ大陸の北極周辺のほか、アジアやヨーロッパの山岳地やツンドラに分布しています。

日本はライチョウ最南端の生息地といわれており、本州中部にある山岳地帯の高山(妙高山塊、飛騨山脈、乗鞍山塊、御岳山塊、赤石山脈)に分散して生息していますよ。

 

ライチョウの鳴き声は?

ライチョウはオスとメスで鳴き声が違います。オスは「ガァァォォー」と、カエルのようなしわがれ声で鳴き、メスは「クックックッ」と鳴きます。

もし、北アルプス周辺などで登山をしている事があれば是非耳を傾けてみてくださいね。

 

ライチョウを保護するためにも、出来ることを少しずつやろう!

ライチョウ4
ライチョウは国の天然記念物ですが、絶滅の危険にもさらされています。

気温の上昇や、登山者の残した食べ物を求めて天敵であるキツネやテンが生息地を広げたことも減少している原因ですよ。

これ以上数を減らさないためにも、温暖化対策はもちろん生息環境を悪化させない人間側の努力も必要といえますね。