ヒヨドリの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

ヒヨドリはスズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属の留鳥です。

ツバキなどの花の蜜を好むので、早春になるとツバキの木の近くにずっと陣取って蜜を吸っている姿を見かけることも多いです。

この記事では、ヒヨドリの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

ヒヨドリの特徴は?

ヒヨドリの画像

大きさ

  • 27.5cm

外見の特徴

  • 全身灰色
  • お腹にある白と灰色の模様
  • 頭にある冠羽
  • 黒くて細く長い嘴

ヒヨドリは体長27.5cm、翼開長約40cmほどの大きさです。ツグミやムクドリよりもスリムな体形をしています。

体色は全身灰色をしており、お腹には白と灰色の点々模様があります。翼と尾羽は灰褐色です。頭は青灰色で、ボサボサに見える冠羽があります。

耳の周りが茶色くなっているのも特徴ですね。黒い嘴は食性のせいか細く長い形をしています。

ヒヨドリの生態は?

ヒヨドリの画像

留鳥

基本的には留鳥ですが、北海道など寒い地域に住む個体は10~11月になると国内の暖かい地方へ「渡り」をします。

この「渡り」は群れで行うことが多いため、秋になると関門海峡などで巨大な群れを作って「渡り」をしているヒヨドリの姿を見ることもできます。

果実や花の蜜を好む

果実や花の蜜を好むので、椿や桜に顔を突っ込んで蜜を吸っていることも多いです。餌台に切ったミカンやリンゴを置いておくと、喜んでやって来たりします。

ただ、ミカンやイチゴなどの畑を荒らすことも多いため、農家では害鳥とされ狩猟鳥の指定を受けています。

独特の飛行方法

ヒヨドリは、独特の飛び方をする事でも知られています。

数回羽ばたいては羽を閉じ、失速するとまた羽ばたくという方法を繰り返すため波形を描いて飛びます。

繁殖

5~9月の繁殖期になるとヒヨドリは番(つがい)になって、木の枝の上に10~20cm程のお椀型の巣を作ります。

1度に赤褐色の斑点があるピンクの卵を3~5個産卵し、2週間程のメスによる抱卵を経て孵化します。

ヒナの飼育は番(つがい)で行います。ヒナは10日ほどで巣立ちますが、あまり飛ぶことが出来ないので2か月ほどは親鳥と一緒にに過ごします。

鳴き声は?

「ヒィーヨヒィーヨ」と鳴くことからヒヨドリの名前が付いたと言われてますが、「ピールルル」「ピーピョロピョロピ」「ピーッピーッ」やその他にも沢山複雑な鳴き方があります。

ヒヨドリの分布は?どこに生息している?

ヒヨドリ1
ヒヨドリは日本、サハリン、朝鮮半島南部、中国南部、フィリピン北部などに分布しています。ただ、日本以外の生息地での数は多くないので日本固有の鳥とも言えますね。

日本では北海道から沖縄まで、ほとんどの場所に生息しています。

「森林」や「里山」にいることが多いですが、まとまった木がある「公園」や「街路樹のある市街地」などでも見つけることができます。

ヒヨドリのヒナを見つけたら、そっと見守ろう!

ヒヨドリ2
ヒヨドリは、平安時代の貴族の間で飼育が流行したほど賢くて人に懐きやすい鳥です。

しかし鳥獣保護法で定められている野鳥なので、怪我をした以外の理由で保護することはできません。

もし羽が生えそろったヒナが落ちていたら、安全な場所まで移動して木の枝などにそっと置いてあげてくださいね。