パイプフィッシュは「ヨウジウオ」の仲間であり、純淡水で飼育ができる熱帯魚です。
種類も多いので、さまざまな外見が楽しめますよ。あまり有名な熱帯魚ではありませんが、飼育難易度は低く繁殖もしやすいです。
この記事ではパイプフィッシュの繁殖方法について産卵から稚魚の育て方までをまとめました。
パイプフィッシュの繁殖、必要な環境は?
必要な環境
- 一般的な熱帯魚と同じ
パイプフィッシュの繁殖に用意する環境は一般的な熱帯魚と変わりません。毎日餌を与えて水替えを定期的にしていれば、自然と交配をしてくれますよ。
オスとメスを複数匹同じ水槽で飼育していれば高い確率で繁殖に成功します。
次の項で詳しくまとめていますが、オスには「育児嚢(いくじのう)」という袋があるので、メスとの判別は他の熱帯魚より簡単ですよ。
パイプフィッシュの繁殖方法、産卵は?
繁殖方法
- 育児嚢を使った繁殖
パイプフィッシュの繁殖はタツノオトシゴと同じスタイルです。
メスはオスの腹部にある「育児嚢(いくじのう)」という袋に卵を産み付けます。オスが卵を妊娠して出産する特殊な産卵方法をとるのです。
産卵の前兆
産卵期に入るとオスの育児嚢は大きく膨らみます。出産の目安であり産卵の前兆になりますよ。卵のふ化までは4日程度かかりますよ。
卵の隔離
一般的に卵は成魚と隔離して育てますが、パイプフィッシュの場合は稚魚が自由に泳げるまでオスが子育てをしてくれます。卵を隔離する必要がない珍しい熱帯魚です。
パイプフィッシュの稚魚、育て方は?
稚魚の餌
- インフゾリア
- PSB
水質
- 親魚の水槽の飼育水
餌
グッピーやクマノミなど有名な熱帯魚の稚魚にはブラインシュリンプを与えるのが一般的ですが、パイプフィッシュの稚魚は口が小さいので食べることができません。
「インフゾリア」や「PSB」がおすすめです。インフゾリアは動物性プランクトンのことで、小型熱帯魚の餌としてよく使われます。PSBとは熱帯魚用の濾過バクテリアのことです。
インフゾリアもPSBも粒が肉眼ではみえないほど小さい餌なので、パイプフィッシュの稚魚でも問題なく食べられますよ。どちらも熱帯魚ショップで売っているので準備しやすいですよ。
水質
成魚と同じ水質で飼育することができます。
稚魚だけでなくパイプフィッシュは酸性の水質に弱い熱帯魚なので、「サンゴ砂」を床砂に用いて水質をアルカリ性に傾けるのがオススメです。
熱帯魚界の「イクメン」!パイプフィッシュ
パイプフィッシュは有名な熱帯魚ではありませんが、オスが妊娠するといった一味違った繁殖法をとります。
他の熱帯魚とは産卵の仕方が違うので、繁殖を楽しむために飼育する方も多いですよ。
飼育に手間のかからない熱帯魚なので、アクアリウムにパイプフィッシュを仲間入りさせてみてはいかがでしょうか。