ツバメの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

ツバメはスズメ目ツバメ科ツバメ属に分類される鳥です。「ツバメが巣をかける家は栄える」として昔から多くの人によって見守られ、親しまれていますよ。

この記事ではツバメの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

ツバメの特徴は?

ツバメ3

大きさ

  • 17cm

外見の特徴

  • 光沢のある藍黒色の背中
  • 喉と額の部分が赤い
  • 白い腹
  • 胸に黒い横帯
  • 二股形の尾

ツバメは全長17cm前後、羽を広げた状態(翼開長)は約32cmほどの小型の鳥です。体のわりに大きな翼が一番の特徴ですね。

体色は白と黒のツートンカラーで、背中側は光沢のある藍黒色の羽毛で覆われていますが腹側は白い羽毛をしています。喉と額の部分は赤く、胸には黒い横帯の模様がありますよ。

虫などを食べやすいように真っすぐに鋭く伸びている嘴は、ヒナの時は黄色ですが大人になるにつれ黒色に変化します。

 

ツバメの生態は?

ツバメ2

生態

  • 渡り鳥
  • 高い飛行能力

 

渡り鳥

ツバメは雁(がん)と同じ渡り鳥ですが、「渡り」をする時は集団ではなく個々で行います。

これは各々の飛行能力に差があることや天敵に見つかりにくいようにするためであり、それぞれが太陽の位置を目印にして南を目指して飛び立ちますよ。

また、オスとメスでは渡来の時期が少しズレがあり、オスはメスよりも幾日か早く目的地に出発することが分かっています。

 

高い飛行能力

細い体型に大きな翼を持っているツバメは、飛行にとても適している体型をしています。

普段は平均時速47キロメートルですが、餌を捕獲する時や天敵であるカラスやオナガなどを振り切るときには時速200キロメートル近いスピードで飛行することもできますよ。

また、一日に飛ぶ距離は300キロメートル以上が可能なので、小型の鳥の中でも群を抜いた身体能力を持っていることがわかりますね。

 

ツバメの分布は?どこに生息している?

ツバメ4
ツバメは、北半球の温帯地方に広く分布しています。渡り鳥なので、日本には毎年3月下旬から4月上旬ごろに夏鳥として渡来してきますよ。

主に民家や商店・駅などの建物の軒先等に巣を作り、順調だと年2回の子育てを行います。そして9月中旬から10月下旬になると、島伝いに南の暖かい地方(台湾、オーストラリア北部、南西、マレー半島)へ旅立っていきます。

 

ツバメの鳴き声は?

ツバメは親と子、オスとメスなどのコミュニケーションとして様々な鳴き方をします。

オスが「チュピチュピチュピジー」と鳴いているのは、メスを呼ぶためや他のオスが近づかないように警告するためだといわれていますよ。その他には、交尾に誘う「チャカ」鳴き、ヒナに餌を持ってきたことを知らせる「チュイ」鳴き、ヒナが餌をねだる時の「ジャージャー」鳴きなどがあります。

様々な鳴き声があってとても面白いですよね。

 

巣から落ちたヒナを見かけたら、巣に戻してあげよう!

ツバメ1

羽のあるヒナは飛行練習のために落とされることが多く、親が近くで見守っているので巣に戻す必要はありません。しかし、羽のない雛の場合は、そっと拾って巣に返してあげてください。

人間の手で餌をやることは出来ても飛行技術を教えることが出来ないので、自然界に返すことが出来なくなってしまいますよ。

もし、巣から落ちたヒナを見つけたら巣に戻して親に育ててもらうのが最良の方法といえますね。