コウノトリの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

「赤ちゃんはどこからくるの?」「コウノトリが運んできてくれるのよ」。この言い伝えは日本ではあまりにも有名ですよね。

この伝説はヨーロッパを中心に広く知られており、ドイツの「シュバシコウ」という鳥が、長年子供のできなかった夫婦宅で繁殖をしたら夫婦も子供を授かったというエピソードが元になっています。

この記事ではコウノトリの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

コウノトリの特徴は?

素材 環境保護

大きさ

  • 112cm

外見の特徴

  • 翼開時:195cm
  • 際立つ白黒

コウノトリの全長は112cmで、翼を広げたときの大きさは195cmにもなります。顔から胴体にかけて白くお尻と羽の先が黒いです。

飛行中には白黒が際立ち、より一層華麗な姿を見せてくれますよ。くちばしは太めで長く、黒色です。目の周りが赤くて足は細長く暗赤色をしています。

 

コウノトリの生態は?

コウノトリ

生態

  • 留鳥であり旅鳥
  • 子育てはオスメス共同

 

留鳥であり旅鳥

コウノトリは「留鳥」であり「旅鳥」です。

「留鳥」とは1年中同じ地域に生息し繁殖を行う鳥のことで、「旅鳥」とは移動中に日本を通過したり訪れたりする鳥のことです。

春秋になると移動の途中で日本を訪れることがある旅鳥でありながら季節的に移動をするわけではないので、1日中同じ地域に留まり子育てをする留鳥でもあります。

遠方へ飛行の際にはずっと羽ばたいているわけではなく上昇気流に身を任せて飛ぶことがあります。

 

子育てはオスメス共同

コウノトリは大木の樹上や建築物鉄塔などの高所に巣を作ります。

枝を集めてつくった巣で1度に3~5個の卵を産み、1ヶ月でふ化します。親鳥はオスメス共同で子育てし60日前後で巣立ちを迎えます。

食性は主に水辺の魚類やザリガニなどの甲殻類、カエルなどの両生類です。ネズミや小鳥などの小型哺乳類を捕食することもあります。

 

コウノトリの分布は?どこに生息している?

東アジアの河川・湖沼、広い水田、草地に生息しています。

主に北方の満州地域やアムール・ウスリー地方で繁殖し、中国南部で冬を越します。

日本で繁殖していたコウノトリは1970年代に絶滅してしまい、現在は国内での人工飼育による野生再生活動が行われています。

 

コウノトリの鳴き声は?

鳴き声

  • クラッタリング

雛はイメージ通り「ピヨピヨ」と鳴きますがコウノトリは成鳥になると鳴かなくなります。

その代わりにくちばしを「カタカタカタカタ」と激しく打ち鳴らす『クラッタリング』という方法で仲間とコミュニケーションを取ります。

クラッタリングは、主にオスが求愛や威嚇時に行うことが多いです。

 

国の天然記念物に指定されているコウノトリ

コウノトリは、江戸時代では人間と共に狩りをしていました。明治時代になると近代化の影響でコウノトリは一気に数が減り、昭和28年には国の天然記念物に指定されます。

人工飼育は幾度となく失敗し、平成元年にようやく成功しました。現在もコウノトリの野生復活に力を入れています。