あまりメジャーではなく飼育している人も少ないチョウセンブナは、「ラビリンス器官」という呼吸器官を持ち、空気呼吸もできる珍しい熱帯魚です。エアレーションのないビンなどでも手軽に飼育することができますよ。
この記事ではチョウセンブナの繁殖方法について産卵から稚魚の育て方をまとめました。
チョウセンブナの繁殖、必要な環境は?
チョウセンブナは産卵期になるとオスメスともに、巣に近づく他の熱帯魚に対して攻撃的になります。混泳水槽で飼育している場合、繁殖はチョウセンブナのペアを繁殖用の水槽に移すことをオススメします。
またチョウセンブナのオスがメスに攻撃を仕掛けることもあります。繁殖期には混泳させるしかないので、メスが逃げられるように「水草」を水槽に多めにいれて隠れ家を作ってあげます。
チョウセンブナの繁殖、産卵は?
繁殖方法
- 泡巣型
チョウセンブナのオスは繁殖期になると泡巣を作りメスはそこに産卵をします。「ベタ」や「ドワーフグラミー」なども泡巣型の同じ繁殖方法をとりますよ。
産卵が行われてからはオスが泡巣の下で卵を保護し、孵化してからも稚魚の保護はオスが行います。メスは産卵してからあまり子育てには参加しません。
水面に浮かべるような泡巣の材料となるものを水槽内に準備しておくと巣を作りやすくなります。「発泡スチロール」を巣材として浮かべておくのがメジャーな方法です。またせっかく作った巣が流されてしまわないように水流は少し弱めに設定しておいてください。
産卵の前兆
産卵期になるとオスは色が鮮やかになったりヒレが伸びてきたりします。また産卵期に近づくと泡巣を作るので産卵のタイミングはかなりわかりやすいですよ。
卵の隔離
オスは卵や孵化した稚魚の世話をしますがメスはあまり関与しないので、産卵後はメスと卵を隔離するのがおすすめです。下手にメスが泡巣に近づくと、オスに攻撃されてしまうことがありますし産んだ卵を食べてしまう事故も起こりかねませんね。
チョウセンブナの稚魚、育て方は?
稚魚の餌
- ブラインシュリンプ
- 稚魚用の人工飼料
親魚との隔離時期
- 生後5日
卵が孵化する前に卵を他の水槽に隔離してから孵化させる方法もありますが、卵にダメージを与えてしまうのでオススメしません。またチョウセンブナの場合はオスがある程度稚魚の面倒をみてくれるので安心です。
餌
稚魚は生後約2日目まではヨークサック(栄養袋)だけで生きていけますので、すぐには餌を与える必要はありません。ヨークサックがなくなってきたら沸したブラインシュリンプや熱帯魚の稚魚用の人工飼料を与えます。
水質
水槽の水に関しては特別気を遣う必要はなく、親魚や他のチョウセンブナの水槽の水を使うのが一般的です。
隔離の時期
卵が孵化してから泡巣が崩れてからもしばらくはオスが稚魚の面倒を見続けます。生後5日くらいから稚魚が活発に泳ぎ始めてますので、オスとともに元の水槽に戻して構いませんよ。
ピンやコップでも飼育が楽しめるチョウセンブナ
チョウセンブナはあまり他の熱帯魚では見ることのできない泡巣型の繁殖方法をとったりオスが卵や稚魚を保護したりするため繁殖のどの段階も楽しめますよ。
チョウセンブナを飼育する分にはビンやコップなどでもできますがしっかりと繁殖させたい場合にはろ過装置をつけ、しっかりと普通の熱帯魚を飼育するような設備の水槽で飼育するのが良いですよ。