シルバーアロワナの習性は?繁殖や産卵条件、稚魚の育て方は?

大型の古代魚であるシルバーアロワナは成長すると1mにもなる熱帯魚です。

飼育には2m近い横幅の水槽を用意する必要がありますよ。普通の床では底が抜けてしまうかもしれないので、床下の補強工事も必要です。

決して気軽に飼える魚ではありませんが、人気は高く飼育をあこがれる人が多い古代魚でもあります。混泳にはあまり向きませんが、この記事ではシルバーアロワナの習性や繁殖、稚魚の育て方についてまとめています。

 

シルバーアロワナの習性は?

シルバーアロワナ

習性

  • ジャンプ
  • 臆病な性格
  • 大食漢
  • 顔を覚える

シルバーアロワナは肉食で、水面の上の餌をジャンプして捕食する習性があります。餌に狙いを定めて1mもジャンプをしますから、飼育の際には水槽から飛び出さないように対策が必要です。

ジャンプは予期せぬ事故の原因にもなり、背骨を骨折すると死んでしまいます。パワーも兼ね備えていますので、水槽にフタをして重量のある「おもし」をしてください。1kgほどのペットボトルなどでは簡単に押し上げてしまいますよ。

臆病な性格をしていることもシルバーアロワナの習性です。日ごろから驚かさないようにしてあげてください。 驚いたシルバーアロワナは、恐怖から暴れまわることもあるようです。

シルバーアロワナは大食漢であることでも有名で、水槽の中に不要なものをいれてしまうと、餌かどうかにかかわらず誤飲してしまう恐れがあります。

また、シルバーアロワナは飼い主さんの顔を覚えてくれるペットです。見知らぬ人が水槽に近づくと暴れ、餌をくれる飼い主さんが近付くと嬉しそうに体をくねらせますよ。

 

シルバーアロワナの繁殖、産卵条件は?

シルバーアロワナ

繁殖条件

  • 4歳以上
  • お見合い
  • 大きな水槽

シルバーアロワナは4歳から繁殖が可能になります。オスとメスのシルバーアロワナを混泳させます。本来混泳には向かない古代魚なので相性が良くないと繁殖ができません。

相性を判断するには、水槽を半分に仕切ってお見合いをさせます。相性が悪いと仕切り越しでも喧嘩を始めますので、最終的に仕切りを外しても喧嘩をしないペアを探してあげてくださいね。相性がバッチリと合えば繁殖は比較的簡単で、オスとメス寄り添って泳いでくれるほどですよ。

 

繁殖環境

シルバーアロワナの繁殖には大きな水槽が必要で、260㎝ほどの横幅があるものを用意します。水槽が大きければ大きいほど産卵はしやすいですよ。水温は23~28℃ほどが適切で、通常の飼育環境と変わりません。

相性のよいペアで大きな水槽で混泳させると自然と繁殖を行い産卵をします。卵はパチンコ玉よりすこし大きく、オレンジ色をしていますよ。

シルバーアロワナはオスが「マウスブルーディング」と呼ばれる子育てをします。産卵後、オスが口の中に卵を入れて育てるのです。ふ化するまで口の中で卵を守ります。

オスが稚魚を食べてしまうこともあるので、よく観察をして場合によってはオスの口から稚魚を出して、別に飼育してあげてください。

 

シルバーアロワナの稚魚、育て方は?

シルバーアロワナ

稚魚の水槽の温度は、成魚よりも高めの28~30度にします。水が腐敗しやすいので水替えはまめに行ってあげてください。

稚魚は成魚よりも臆病なので水槽の中には水草で隠れる場所を作ってくださいね。稚魚のうちに餌をたくさん与えないと栄養不足で「顎ズレ」が生じますよ。きれいな成魚に育ってくれないので、稚魚のころの餌やりは重要といえます。

 

飼育環境を揃えることが大変!

シルバーアロワナ

シルバーアロワナの飼育や繁殖には広いスペースが必要となりますが大きな水槽を用意できれば比較的飼いやすい淡水魚です。難しい繁殖にも成功できたら、アクアリストの冥利に尽きますね!