全国の愛犬家とその家族が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を発症しないために。
愛犬家のよくある外出機会といえば「散歩」です。
この記事では愛犬との散歩中のウイルス予防について、有効な6つの対策法を薬剤師の神波が解説します。
神波
2020年5月27日現在、新型コロナウイルス流行による緊急事態宣言は解除されましたが、ウイルスの脅威が完全に無くなったわけではありません。
この記事では「今日の散歩」から実践できる正しいウイルスの予防法を紹介しています。
編集:神波将宏(薬剤師、pepy編集長)
監修:弓削田直子(獣医師)
この記事でまとめたこと
散歩中のウイルス対策1:社会的距離を保つ
緊急事態宣言が解除されても、なるべく社会的距離(ソーシャルディスタンス)を保つことが大切です。
特に散歩中は
・飼い主さん同士の立ち話
・通行人やペットとすれ違い
のときに他人との距離が接近しやすいため、意識して1.8mの距離を取るよう心がけてください。
散歩中のウイルス対策2:首輪やリードをつける
環境省発表の「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準 第4-5(1)」によると、犬の散歩は「犬を制御できる者が原則として引き運動により行うこと。」と記載があります。
この発表は動物愛護管理法に裏付けされているので、そもそも首輪・リードなしで散歩することは動物愛護管理法違反になりかねません。
ソーシャルディスタンスを保つためにも、愛犬に首輪とリードをきちんとつけて散歩をしてください。
散歩中のウイルス対策3:時間を決めて散歩する
散歩はダラダラと長引かせず、時間を決めて行うことがおすすめです。以下の表を参考に、愛犬との散歩時間を決めてみてください。
1回あたりの散歩時間(参考)
小型犬 | 中型犬 | 大型犬 | |
---|---|---|---|
子犬(~1歳) | 15分 | 15分 | 30分 |
成犬(1~7歳) | 30分 | 30分 | 60分 |
老犬(7歳~) | 15分 | 15分 | 30分 |
※病気のない健康体の子を想定し、あくまでも参考値として記載しています。
※筋肉量や性格によって個体差があるので、愛犬にとって適切な散歩時間を見つけてあげることが理想です。
散歩中のウイルス対策4:シャンプーで全身を洗う
新型コロナウイルスは界面活性剤で失活する(死ぬ)ことがわかっています。
そのため愛犬との散歩後は全身をシャンプーしてあげることが有効な予防になります。
被毛が多い犬種は特に、被毛にたくさんウイルスが付着している可能性があるため、全身を丁寧にシャンプーしてあげてください。
シャンプーに含まれる界面活性剤だけで十分新型コロナウイルスの消毒は可能なので、シャンプーの種類は犬用シャンプーであれば何でも構いません。
「とはいっても、より安全そうなものを選びたい!おすすめ教えて!」という方は「クロルヘキシジン」が含まれているシャンプーがおすすめです。
クロルヘキシジンを含んだシャンプーの例。まだAmazon在庫はあるようです。
神波
愛犬のシャンプー中は水滴のハネ返りが口や目に入らないように注意してください。
また、イチから愛犬にあったシャンプーを選びたい方は以下の記事をお読みください!
散歩中のウイルス対策5:手洗いうがい(飼い主)
散歩に限らず、外出後は石鹸やハンドソープを使った手洗いうがいをする習慣をつけてください。石鹸やハンドソープもシャンプーと同様「界面活性剤」なので新型コロナウイルスを失活させてくれます。
これは同居家族全員で行うことが大切なので、家族全員で手洗いうがいの文化を作ってみてください。
散歩中のウイルス対策6:リード・首輪は次亜塩素酸ナトリウム液で消毒する
リードや首輪など「物」の消毒には0.05%の次亜塩素酸ナトリウム液がおすすめです。
ただし、人やペットに直接ふりかけてはいけません。あくまで「物」に対してのみ使用してください。
ご自宅にあるキッチンハイターから作ることができますが、ハイターの原液は皮膚につくと大変危険なので、自分で作る場合は十分に注意してください。
また、もしも愛犬の目に入ったりなめてしまったりしては大変なことになるので、
・使用する際は愛犬が近くにいないこと
・完全に乾くまで愛犬を近寄らせないこと
が大切です。
付着したウイルスの「消毒」が一番大切
どれだけ気をつけたとしても、散歩中に飼い主や愛犬の体にウイルスが付着してしまうことはあるため、完全に防ぐことは物理的に不可能なのです。
なので大切なのは「どうウイルスを体に付着させないか」と躍起になることではなく、付着したウイルスを完全に失活させる(殺す)ことです。
ぜひ正しいウイルス対策で、大切な家族をウイルス感染から守ってあげてくださいね。
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愛犬とよりそう散歩の仕方についてゼロから知りたい方にはこちらの記事がおすすめです。